藤原基央とパフォーマンス。

2009年10月24日

藤原さんはバンドやってると知らなければ、今はやりの草食系男子に見えると思う。

物静か、言葉少な。沈思黙考の権化みたいな人なんじゃないかと。

それは詩を読んでいればよくわかる。

でも、彼が歌いだすと…。


セクシーである。


バンプをカラオケで歌う人は体験済みだとは思うけど、

バンプには声量(絶叫にも似た)と活舌(早口)が要る。

練習しないと様にならない、チャートな人気バンドの曲はそうそうない。

そしてカラオケ(あるいはコピー)をしてみて、思うのだ。



藤原さんの曲って動的だなあと。知のにおいのする動物的な何か。

こころと頭で紡ぎだされた唄が、カラダを使って表現されている。

本能とも思えるメロディラインに、静なはずの藤原さんの声帯が躍動して絞り出される”声”が乗る。

メロディにはりつくような、酔っていない声が、執拗に聴き手の耳にねじこまれる感じはすごい。


藤原さんの歌唱法は演歌に似ている。陶酔せずに、地声の延長で旋律を追う。
スピリットが一筋の光のごとくに通っている。


これは、非日常。

この心地よい快楽は背徳の味にも似て、なんだかすごくイケネイ楽しみを味わっているような…。

藤原さんのカラダに乗ってやってくる言葉。それは言霊なんじゃないだろうか?

このなんともいえない、体育会系と文化系がいっしょくたになってさらにすごいパワーを得たような、そんな歌声を他に知らない。

いや、知っている。

キングスカレッジの聖歌隊の声だ。

少年と青年たちが織りなす、ポリフォニックな音楽。

そして、時折飛び出す、ソプラノの高音。

超高音が出る時は、聖なる清らかさを超えて、何か肉感的な魅力が空間を包み込む。

藤原さんの歌声はそんなのにすごく似ている。  

Posted by ゴクウ at 21:22